2019.10.30
打撲 お尻の痛み 内出血 大殿筋筋挫傷Ⅱ度
<症例>
群馬県太田市在住 50代 男性
CC(自覚症状):左殿部痛
PI(原因):地面に尻もちを着いた
所見: 左殿部、左大腿部後面に皮下出血(+)
評価:大殿筋筋挫傷Ⅱ度
施術法:電気療法、超音波、コルセット、柔性パッド
この患者さんは、野球でフライのボールを取ろうとした際に誤って足がもつれ、左のお尻から地面についてしまいました。受傷したその日は痛みはあまりなかったとのことですが、翌日から痛みが出始めその後、来院しました。
お尻を着いてしまった筋肉に大きなしこりができていて、その周りは内出血が広がっていました。打撲した際に怖いのが打撲をした筋肉にカルシウムが異常沈着し、そこの部分が骨化してしまう骨化性筋炎が起こってしまうことです。骨化性筋炎になってしまうとそこの部分が周りの組織と比べて柔軟性が無くなり、損傷しやすくなってしまいます。
そうならないように、しこりの部分を中心に超音波を当てて、骨化性筋炎の予防をしながら施術を行っています。また、損傷した部分にパッドを当ててその上からコルセットを巻いて座った際に損傷した部分の負担を減らすようにしています。
来院した初日に比べると患部の痛みは減ってきて、お尻のしこりの部分も小さくなってきました。ただまだしこりがあり、トイレで便器に座った際などは痛むとのことなので、継続して施術をし、状態を良くしていきます。
今後、スポーツの大会に向けて、練習も一段とハードになってくる方も思います。万が一、打撲をしてしまった際は、受傷時に、できるだけ早くRICE処置(R=Rest、患部を安静に保つ。I=Ice、患部を冷やす。C=Compression、患部を圧迫する。E=Elevation、患部を挙げる)を行ってください。骨化性筋炎を防ぐ上で最も大切なことは“血腫を作らない”ことです。そのためにはRICE処置を行って、安静にすることを心がけてみて下さい。